経営コンサルタントになることのメリット
こんにちは!現役経営コンサルタントのケンです。
このブログでは経営コンサルタントへの転職をテーマにご紹介していますが、
転職活動は人生を左右する大きな一つのイベントです。
「そんな簡単に転職には踏み切れない」
「転職するとしても、実は今の仕事を続けたほうが良かった、と後悔するのでは」
「コンサルへの転職は本当に自分の人生にプラスか?」
など不安に思う方もいらっしゃられるかもしれません。
私自身、元は事業会社から経営コンサルタントに転職した身として、
この転職は”間違いなく良かった”と思っています。
そこで今回は、そのように感じている理由、経営コンサルタントに転職することのメリットをご紹介します!
****************************************************
-コンサルに転職するメリット-
①顧客の課題解決に貢献できる
これは少し教科書的な回答かもしれませんが、コンサルの仕事は顧客が自分自身で対応できない課題の解決を支援することです。
場面によっては高稼働(長時間勤務)が続き苦しい時もありますが、プロジェクトに区切りがつき、仕事の成果が形になった時の達成感、顧客から感謝の言葉を頂いた時の満足感は、少なくとも私の事業会社時代の経験より数段強いものです。
経営コンサルタントは基本的に提案からプロジェクトのデリバリー(実行)、逐次の顧客とのコミュニケーションまで、一通りを経験することができます。
(管理職は提案に、スタッフ層はデリバリーに重点を置く、といった比重の違いはありますが)
事業会社のような提案や顧客とのコミュニケーションは営業マン主体、導入や納品は現場部門といった分業はあまりありません。
また経営コンサルタントは間接部門的な仕事も原則はありません(プロジェクト管理などのマネジメント系の仕事はありますが)。
ですので「経営コンサルタントになれば顧客の課題解決を自分の力で支援していることが実感できる」というのは大袈裟ではなく、コンサル転職に興味を持たれている皆さんに声を大にしてお伝えしたいです。
****************************************************
-コンサルに転職するメリット-
-②自分のレベルアップに繋がる-
経営コンサルタントは決して楽な仕事ではありません。
定められた納期内に、顧客からの高いプレッシャーを受けながら、レベルの高い同僚と切磋琢磨しつつプロジェクトを遂行する、これは身体面にも精神的にもタフだと思います。
しかし裏返すと、自分自身を成長させる非常に恵まれた環境だと思います。
ビジネスマンとなった以上、常に自分を成長し続ける必要があるのはどの業界、仕事も同じだと思います。
しかし経営コンサルタントは企業の中枢である「経営」の「プロ」であることが求められます。
目まぐるしく変わる社会の情勢やビジネスの環境、次から次へと出てくる課題の解決手法としての経営メソッドやテクノロジー等をインプット(学習し自分のものとする)し、
決して杓子定規ではなく顧客の個別事情を踏まえた最適な解を出す・実行を支援する、
そうして顧客、主に経営層を満足・納得させることが経営コンサルタントには常に求められます。
どれ一つとして同じプロジェクト等なく、毎回が新しい発見や問題との直面に溢れています。
そうした経験を濃い密度で積むことができるという意味で、一般的な事業会社よりも短期間で成長できる可能性は非常に高いと思います。
****************************************************
-コンサルに転職するメリット-
-③キャリアの選択肢が広がる-
経営コンサルタントは人材としての能力、スキルの高さや経験値などから、「即戦力の人材」として事業会社の中途採用の対象として人気があります。
特に今後事業の拡大や変革を図ろうとする会社や、今まさに成長真っ盛りのベンチャー企業などの会社が経営コンサルタントを自社内に取り込み、
その成功の確度を高める、という目的で経営コンサルタントに声が掛かりやすいのだと思います。
経営コンサルタントのキャリアは単純に言ってしまえば2パターン、つまり「生涯経営コンサルを続ける」か「別業界へ転職する」かです。
前者でコンサルの道を極めるも良し、後者で別の道へ進むも良しです。
経営コンサルタントになってから別業界への転職は、自分の強みを認識して、適切なフィールド、タイミングを見計らえばさほど難しいものではありません。
また元々転職が多い業界ですので、転職することで「キャリアに傷が付く」といった心配もあまり必要ないと思います。
そもそも「より良い条件の仕事を探すため」に転職者数が右肩上がりで増え続けているこの時代、自分のキャリアを描き行動することはビジネスマンとして必須でないかと思います。
(誰しもが転職すべき、という意味ではなく自分の目指すキャリアを実現するのに転職が最適な場合は転職すべし、という趣旨です )
よって、経営コンサルになった後のキャリアの選択肢は幅広くありますので、
「もし経営コンサルタントになっても向いていなかったらどうしよう」などとあまり不安になる必要はないかと思います。
****************************************************
-コンサルに転職するメリット-
④収入アップが期待できる
経営コンサルタントと一口に言っても細かく分野は分かれますが、往々にして経営コンサルタントの年収は高い水準にあります。
スタッフ層(非管理職。アナリスト、コンサルタントなど)でも1000万円オーバーが狙え、
管理職にもなれば1500万円〜2000万円に到達するファームもあります。
例えばスタッフ層は概ね20代〜30代ですが、全業種で見ると同年代の平均年収が350万円〜450万円程ですので、コンサルの年収は相対的に高いと言えるかと思います。
参考: CAREER PICKS「コンサルタントの平均年収」
元々どの業界、どの会社にいたかで比較対象は変わりますが、経営コンサルタントに転職して年収が下がる例は稀、概ね年収は上がると思って良いでしょう。
私自身も初めの転職では事業会社時代より年収は30%程度増となりました。
その後昇格や再転職(コンサル→コンサル)により、今は当時の同期より倍近い年収になっています。
もちろん収入が全てではありませんが、収入に余裕があれば、生活のクオリティ、人生に対する満足度が一定度上がるのは間違いないと思います。
****************************************************
ここまで経営コンサルタントになることのメリットをご紹介してきましたが、
「メリットばかりだから、皆コンサルになりましょう!」とは当然言いません。
「経営コンサルタントになりたい」
「自分のキャリアを切り開きたい」
「もっと稼ぎたい」
など清濁問わず、”経営コンサルタントに興味がある方”は是非目指してみてください。
コンサルをやってみる価値、必ずあるかと思います!
それではまた!
経営コンサルタントってどんな人?
こんにちは!
経営コンサルタントに興味を持ち転職しようと思った際、
「そもそも経営コンサルタントってどんな人達が働いているんだろうか」
「経営コンサルタントというと尖った人をイメージするけれど一緒に働けるだろうか」
など気になる方もいるかと思います。
そこで今回は「経営コンサルタントってどんな人?」をテーマに、経営コンサルタントとして働く人たちのキャラクターや特徴などをご紹介します。
****************************************************
一言に経営コンサルタントといえど、もちろん皆それぞれ個性があります。
それでもこの仕事に就く人たちには大きく3つ共通点があります。
1つめは論理的であるということ。
仕事柄ロジカルシンキングが常に求められる職業であり、論理的に物事を判断し働くということはマストです。
この論理的な思考は仕事だけでみられるものではなく、プライベートにおいてもその傾向が見て取れます。
つまり良く言えばロジカル、悪く言えば理屈っぽい人たち。
この「理屈っぽい」は、世間が捉える経営コンサルタントに持つイメージと一致するかもしれません。
もちろんオンとオフを切り替えて、仕事ではバリバリロジカルシンキングだけれども、家族や友人との会話では自然体、という人もいます。
また、ロジカルさに加えて感情が表に出やすい人と、感情を出さず常にクールでロジカルな人がいます。
もちろんこの両極端な人しかいないということではなく、ロジカルも感情も適度に、という人が大半ではありますが、
いずれにせよ「論理的である」という特徴はどんな経営コンサルタントにも共通する基本的な性質だと思います。
私自身も恐らく世間から見て所謂「理屈っぽい人」と分類される側ですが、
程度の差はあれロジカルを是とする似たもの同士で働けることは快適で良い環境だと感じています。
また自分以上に「理屈っぽい」人が周りに多くいるので、反面教師としてプライベートでは理屈っぽさを抑えて自然体で過ごそう、という動機付けにも繋がっていたりします。
自分自身が「論理的な性格である」と捉えている方や「理屈っぽい」と周りから言われがちな方はコンサルに向いているかと思います笑
****************************************************
コンサルに共通する2点目は「自信家である」という点です。
これは先天的な自信家と、後天的つまりコンサルになってから自信家(のように振る舞う)になる、2種類のパターンがあります。
経営コンサルタントは経営のプロである経営者へコンサルティングを行う、いわば「経営のプロ中のプロ」としての仕事、立ち振る舞いが求められます。
ですので「御社の経営課題は恐らく〇〇だと思います。ですので多分〇〇した方が良いかと思います…」と自信なさげにクライアント(お客様)へ提案・報告しても、クライアントは意思決定できません。
もちろん提案や報告の中身が論理的かつ十分なリサーチに裏付けられた確証のあるものであることは大前提ですが、
クライアントに安心して意思決定してもらうためには、はっきりと物事を言い切る姿勢、自信ある態度も経営コンサルタントに求められます。
これが元々備わっている人もいれば、私もですが元来はさほど自信がある方ではないけれども、コンサルの経験を積む中で(少なくともクライアントの前では)自信があるように振る舞えるようになるタイプもいます。
結果、経営コンサルタントは「自信家」に見える人が多いように感じます。
****************************************************
コンサルの共通点3つ目は、「タフである」ということです。
これは精神的にも肉体的にもです。
昨今の残業規制や世間の動向を受け、ここ数年でコンサル業界も社員(特に管理職以下のスタッフ層)の労働環境の改善に力を入れています。
その結果、プロジェクトによりけりではありますが、コンサルの労働時間も短くなっている印象です。
それでも、やはりクライアントへの成果物に妥協はしないプロフェッショナルとしての拘りや、クライアントからの急遽の要望、前提条件が覆り追加で対応が必要な事態が発生、など様々な理由により残業が長くなったり、
中間報告や最終報告の前のタイミング等どうしても忙しくなる時期があります。
徹夜や睡眠時間が片手で数えられる日が続くこともあり、その環境でも働き続けるにはどうしてもタフさが必要になります。
また忙しいからといって、成果物(報告書や調査結果など)に手は抜けません。
経営コンサルタントにとってクライアントに納品する成果物は絶対です。
この意識は非常に強いものであり、特にクライアントのキーパーソンと相対する上司からはスタッフ層へ強い期待、あるいはプレッシャーがかけられる場面があります。
これも「自信家」と同様、元からタフな鉄人タイプと、コンサルを続けることで強くなった育成型の2タイプに分かれますが、結果としてコンサルタントは長時間労働、成果物への高いクオリティを求められるプレッシャーも乗り越えられる人材が揃っています。
ハードワークに耐えられず離脱する人材もいますが、「仕事のキツさ」が理由で転職する人はあまり多くない印象です。
それよりもキャリアアップや専門性を磨くための他コンサルへの転職や、ベンチャー、事業会社の経営企画部等への転職が目立ちます。
元からタフでなかったとしても、仕事を進める中でタフさは身につくもの、これは自分自身の経験からも言えることです。
****************************************************
以上が特に経営コンサルタントに共通する特徴でした。
経営コンサルタントはロジカルで、自信家で、タフである。
「これはまさに自分のことだ!」と思える方、是非経営コンサルタントの門を叩いてみてください。
「経営コンサルタントに興味があるけれど、自分はこれには当てはまらないな・・・」という方も、あまり心配せずにその「やってみたい」という前向きな気持ちを大切にしてまずは転職活動してみては如何でしょう。
自分自身は事業会社で働いていた頃を振り返ると、多少理屈っぽさはあれども、
自分のことを「ロジカルで自信家でタフ」とはとても言えない人間だったと思います。
それでも一歩を踏み出し経営コンサルタントになってみて、後天的に経営コンサルタントとしての素手力(ロジカルシンキング、プレゼン力、ドキュメンテーション力)を身につけ、
次第に自信を持って、ハードな仕事もこなせる人材になることができました。
そうなれたのも、そもそもコンサルの仕事自身の楽しさ・魅力と、優秀な上司・同僚・部下との協業、切磋琢磨によるものだと思います。
ということで私自身はまるで素質がなかったかもしれませんが、経営コンサルタントになってよかったと思っています。
もちろん経営コンサルタントになってからの苦労、努力は数多くありましたが、それはまたの機会に、、
この記事が経営コンサルタントに興味をお持ちの方に少しでもお役に立てば幸いです!
【まとめ③】経営コンサルタントへ転職するステップ ークロージング編ー
こんにちは!
今回は経営コンサルタントになるステップとして、準備・転職活動に続き、「クロージング」についてご説明します。
内定を貰えば転職完了、ではありません。
意外と内定をもらった後に苦労したりもします。
スムーズにコンサルへの転職を果たすため、最後まで是非ご覧ください。
****************************************************
<転職先の決定>
転職活動を進め無事に複数のファームから内定を貰えれば、
その中で自分が入社したいファームを決めることになります。
もともと明確な志望の優先順位があり、悩むまでもなければ簡単にファームを選べるでしょう。
一方で、志望度の高いファームからは残念ながら内定がもらえず、
当初想定から視野を広げて追加的に選考を受けたファームから複数の内定をもらった場合、
どのファームを選ぶか困る場面もあるかと思います。
そんな場合は改めて自分がなぜ転職をしたいのか、転職後に何を求めているのか、見つめ直してみましょう。
糸口になるのは各社へ提出している書類、その中の志望動機かと思います。
それぞれ横並べにして、なぜ各社に入社したかったのか、比べてみましょう。
書類に記載の内容が建前で、実際は「収入が高い」「今後のキャリアの礎として最適」「一緒に働く人の人柄」などの本音が別にあれば、
それも紙に書き出して自分の「会社を選ぶ基準」を表裏なく洗い出しましょう。
この会社を選ぶ基準の中で、最終的に自分が優先する基準はどれかを明確にします。
私の場合、1度目の転職(事業会社からコンサルティングファームへの初めての転職)では「年収」を基準に、
2度目の転職(コンサル→コンサル)では「面接官の人柄」を基準に最後は決めました。
やはり転職のモチベーションとして「年収アップ」は大きな要因です。
私の1度目の転職では2社から内定を貰いました。
この時の2社は大手ファームと中堅どころ、という規模の違いもあり、大手の方が100万円ほど高い年収でのオファー(会社から転職希望者への入社条件の提示)でした。
仕事の内容や、面接官の人柄等も多少違いはありましたが、それぞれ許容範囲であり、年収がキーとなり大手ファームを選びました。
2度目の転職でも2社から内定を貰いました。
この時は2社の年収の差は30万円程度で、年収が低い方のファームに入社(ここが現在の勤め先です)しました。
低い年収でもこのファームを選んだのは、面接官の人柄でした。
前述の通り、コンサルティングファームでは事業会社のような人事部中心の面接と異なり、
面接官は将来自分の所属する部署のマネージャー〜パートナーが行うことが多いです。
つまり面接官が入社後の自分の上司となりえます。
コンサルティングファームの仕事は基本的にチームプレイであり、
「誰と」働くかで自分個人やチームのパフォーマンスや、(褒められた話ではないですが)仕事へのモチベーションは左右されます。
1社目のコンサルティングファームでこのことを学んでいたので、
多少の年収よりは、上司となりうる面接官とのフィーリングを最後は大切にしようと判断しました。
なお年収が2社比較では低いといっても、前職からは上がっているので転職自体に妥協をした感覚はなく、満足いく転職でした。
多くのコンサルティングファームは業容拡大に伴い採用を強化しています。
コンサル経験者は即戦力として特に需要があり、年収もアップするケースが多いです。
なお2回の転職とも、仕事内容は自分の希望した分野でのコンサルティングでしたので、
仕事の内容に関係なく年収や面接官の人柄だけで決めたものではないことを申し添えます。
「自分のやりたいと思える仕事か」「自分の経験が活かせ、バリューを出せる仕事か」という仕事軸がファーム選定の最優先軸かと思います。
****************************************************
<現企業への報告・引き継ぎ>
入社先のファームを決めたら、入社時期を調整・合意し、いよいよ転職の最終ステップです。
現企業へ退社の意思を伝え、自分の今の仕事を引き継ぎます。
飛ぶ鳥跡を濁さず、現企業との禍根は残さないようにスムーズな退社を目指しましょう。
なぜなら、現企業とのコネクションがコンサルタントとしての仕事に活きる場面が多々あるためです。
例えば今は金融機関に勤めていて、これから金融機関をクライアントとするコンサルタントになる場合、
前職の同僚などから非公式で業界の動向など生の情報が得られれば、それはあなたが持つ独自性、優位性となります。
(コンフィデンシャルな内部情報などを無理に入手するなど、コンプライアンス的にNGなことは当然避けましょう)
ですので転職の意思を現企業に伝え、退社時期や引き継ぎの内容、有給の消化日数はどうするか、など論点は多々ありますが、できる限りの範囲で「スムーズな退社」を目指しましょう。
私の場合、2度の転職とも大体退社の2ヶ月前頃に転職の意思を報告し、そこから1ヶ月半ほどかけ引き継ぎ、残り2週間程度で有給休暇を取得、というスケジュール感でした。
2度とも有給は一部残って姉妹ましたが、辞める際に特に揉めることはなく、
今も前職、前々職との付き合いは続いているので、退職は成功したのかなと思っています。
****************************************************
ここまで「内定をもらえた方」へのご説明でしたが、
残念ながら内定を貰えずに転職活動を終えられる方もいらっしゃられるかもしれません。
現在売り手市場と言われるコンサルタント転職ですが、
その時その時で変わるファームの採用方針と志望者のスペックのギャップ、面接官との相性、など転職を希望する側ではコントロールできない要因で不採用となることはやはりあります。
私は1度目の転職活動で不採用が続き、10ヶ月ほどかけてようやく転職することができました。
前述の通り、不採用が続いても、あまり焦らずにコツコツ転職活動を継続するのも良いと思います。
一方で、自分に向いている仕事は他にあるかもしれない、ないしは今の企業でキャリアを重ねよう、
と気持ちを切り替えコンサルへの転職を中断するのも前向きな判断だと思います。
経営コンサルタントを目指し転職活動を行う中で学べることは多くあるはずです。
基礎的な論理的思考力の習得、ケース問題やフェルミ推定などの特訓、面接を経てのプレゼンテーション力、いずれも今後の自分のキャリアの血となり肉となるかと思います。
そして何より改めて自分を見つめ直し、強みと弱みに気づければ、現在の企業あるいは他業種への転職でいかにキャリアを積むか、戦略的な判断と行動ができるようになっているはずです。
決して後ろ向きに捉えることなく、”戦略的撤退”として「あの時コンサルへの転職活動があって良かった」と思えるよう、次に繋げていきましょう!
****************************************************
これにてようやく転職が終わり、いよいよコンサルティングファームへの入社となります。
入社してからの仕事の進め方、入社後に注意すべきこと(特にコンサル未経験の方)など、
経営コンサルタントとして働いていくにあたってのポイントもありますので、またの機会にてご説明します。
今回の記事が、経営コンサルタントに興味を持たれている方や、転職活動に進んでいるものの足踏みしている方など、皆様のお役に立てれば幸いです!
【まとめ②】経営コンサルタントへ転職するステップ ー転職活動編ー
こんにちは!
今回は経営コンサルタントになるためのステップとして、準備に次いでいよいよメインの「転職活動」についてご説明します!
****************************************************
<履歴書作成>
まずは履歴書・職務経歴書を作成しましょう。
履歴書は基本的に決められたフォーマット通りに記載すれば良いかと思います。
自己アピールとして工夫して記載が必要なのは「志望動機」です。
志望動機は
・なぜコンサルか
・その中でなぜそのファームなのか
・入社後に自分がどのような価値を提供できるのか(平たく言えばどんな活躍ができるのか)
は抑えるようにしましょう。
最後の「どんな価値を提供できるか」は専門性またはビジネスマンとしての基礎力のいずれかで考えると書きやすいかと思います。
専門性というのは、例えば現在の会社の業界です。
金融業出身であれば金融業向けのコンサル、
メーカー出身ならメーカー向けコンサル、
など出身業界をクライアント(お客様)として活躍するコンサルタント、ならイメージ湧きませんか?
また、自分の所属している部署や学歴も専門性として説明できます。
例えば経営企画部などは分かりやすいですが、経理財務、人事などもその分野のコンサルタントがいるので、
その領域のコンサルとして価値を出せます!と言えるのではないでしょうか。
それでも専門性がアピールできなければ、ビジネスマンとしての基礎力でも問題ありません。
某ファームでは専門性を「武器力」、基礎力を「素手力」と呼んでいます。
武器力がなければ素手力で勝負しましょう。
私も武器力が弱く、素手力で転職活動を乗り切り、コンサルとなってからも基本的に素手で戦ってきました。
専門性がないからと言って自信を無くす必要はありません。
基本的な論理的思考力があり、さらに自分で「これこそは!」と言う基礎力=素手力があればコンサルになることは可能です。
武器は徐々に身につけていけば良いんです。
人間、意欲さえあれば伸び代は無限大です。
基礎力としては例えば資料作成(ドキュメンテーション)力、プレゼン力、調査・情報収集力などです。
いずれもコンサルとしては不可欠な能力ですが、その中で特に強みのあるコンサルは自分に自信を持って仕事に臨むことができます。
ここまで考えても「自分の提供できる価値」がイメージ湧かなければ、
仕事を通じて周りから感謝された場面がなかったか思い出してみるのが良いと思います。
細かな点に気がつき先んじて仕事をしていたら、上司から「気がきくな」と言われたこと、
お節介で同僚の仕事に口を出していたらその仕事が好転して同僚から「ありがとう」と言われたこと、
など小さな事でも自分が生んだ「価値」が何かなかったか思い出し、
そこから自分の能力の説明に昇華させてみましょう。
履歴書の志望動機欄はそこまでスペースがないので、自己PRとしての記載はほんの少し程度かとは思いますが、
後に控える面接での自己PRのためには、上記の内容はよく考えておくのが良いと思います。
履歴書の内容と面接の内容は当然ながら整合性が求められますので、
履歴書で適当な内容を書いて、面接直前に自己PRを改めて考える、などはNGです。
また、職務経歴書は、自分の経歴がいかに経営コンサルタントになった際に活かすことができるか、を意識しながら記載しましょう。
フォーマットは多数ありますが、ここでは履歴書より自己PRの内容を記載できるスペースがあるので、しっかりと記載しましょう。
経歴の詳細も
・自分がどんな専門性 または 基礎力があるか分かるような事実(ファクト)を
・具体的かつ端的に
・定量的な効果、実績を織り交ぜて
記載するようにしましょう。
先に紹介した転職エージェントは履歴書や職務経歴書のレビューも無料でしてくれます。
自分が良かれと思った文章でも、第三者から見て改善できる部分はあることが多いので、是非活用してください。
****************************************************
<WEBテスト>
履歴書・職務経歴書を提出してエントリーした後、WEBテストが必須のファームが多いです。
玉手箱、WebGABなど種類が多いので、自分の受けるファームがどの種類のWEBテストを実施しているのか、予め調べてから対策しましょう。
-準備-編でもご説明した通り、ここはきっちり勉強して、ボーダーラインを超えられるだけの自信をつけてからトライしましょう!
回答はパソコンで行いますが、計数の計算などで使う電卓や、回答を整理するための白紙など必要な物を用意して万全の体制で望むのが良いかと思います。
また「エントリーをしてから1週間以内にWEBテストを受験すること」 など期日を設定されますので、
仕事が忙しい、予定が埋まっているなどしてWEBテストがすぐに受けられない、という状況であれば焦らずエントリーすることはせず、
余裕を持って受験できるタイミングでエントリーしましょう。
****************************************************
<面接>
書類審査、WEBテストが通ればいよいよ面接です。
面接では志望動機や自己PRなどの一般的な内容と、ケース問題が出されることが多いです。
-準備-編でケース問題の勉強をお勧めしましたが、
志望動機などのやりとりも事前に練習するのが良いと思います。
私は想定問答集を作り、一人で質問に答え、その様子をビデオで撮り、
想定問答の内容、回答の仕方や発声、表情や姿勢などを改善していました。
また、ケース問題では会議室のホワイトボードや渡される画用紙を利用して、自分の考えをビジュアライズして(文字・図画に落とし込んで)説明が求められます。
よってケース問題の準備は、座学だけでなく、自宅でホワイトボードを購入して、面接時の回答を意識しながらホワイトボードに思考を整理して発表する練習もしていました。
そういった自宅の練習に加え、面接に慣れる良い機会となったのは、転職活動本番の面接でした。
面接官と対面して(今はWEB面接が中心かもしれませんが)緊張感ある中での面接がやはり一番良い経験となります。
ですので、例えば本命のファームがあるのであれば、(失礼な言い方ですが)まずは練習として別ファームを先にスケジューリングして選考を受ける、というのが良いと思います。
仮に先に練習のファームから内定を貰っても、ある程度内定受諾の連絡を待ってもらうことは可能です。
本命のファームの結果がわかるまではキープ、分かり次第返答、で問題ありません。
こういう場合も、転職エージェントがファームとの間に入っていれば、連絡はエージェントがとってくれますので、
先に内定を得たファームからのプレッシャーを直接受けることなく、自分のペースで選考を進められるかと思います。
さて面接の本番ですが、話す内容、受け答えの仕方、姿勢、表情などポイントは数多くありますが、
一般的な面接と共通ですので、ここでの細かな解説は省きたいと思います。
1点、「コンサルへの転職」という意味で注意頂きたいのは、徹底的に「ロジカル(論理的)」であれ、ということです。
面接官は基本的に人事部ではなく、エントリーしたユニット(部門)の現役のコンサルタントが行います。
つまり自分の将来の上司になりうる人です。
コンサルタントは幅広い個性を持ったメンバー達ですが、共通するのは高いロジカルさ、すなわち論理的思考力です。
クライアント(お客様)の課題を解決する際、第三者として「これが解決策です」と説明するにあたって、感情や勢いでは納得してもらえません。
納得頂くには「これが解決策です、何故ならば〜〜」とその理由を論理立てて説明しなければならないのです。
よって、コンサルタントにとって論理的思考力は必須の素養であり、
これがないとみなされれば、いくら専門力が高くても、学歴やキャリアが優れていても、コンサルタントとしては採用されないでしょう。
面接では「入社したい」という気持ちや「自分はこんなことができる」というファクト(事実)を熱量高く伝えることも大切ですが、それだけでは面接官は納得しません。
例えば「コンサルになることは私の”憧れ”です」と伝えたとしても、それは面接官からすれば志望動機として受け取ってもらえません。
「なぜ憧れなのか、その背景は」「コンサルで何がしたいのか」「自分がコンサルとして何ができるのか」まで説明ができなければ、志望動機が弱いとみなされ不採用となりえます、
事前に用意する想定問答集がきちんとロジカルになってるか確認するのは勿論、面接内でのやりとりも常にロジカルさを意識するようにしてください。
****************************************************
さて、これで-転職活動-が一区切りです。
とはいえ、かなり端折っての説明となってしまったので、
また細かなポイントなどは別途ご説明します!
この記事が少しでも皆さんのコンサルへの転職活動に活きることがあれば幸いです。
次はクロージング編です。
それではまた!
【まとめ①】経営コンサルタントへ転職するステップ ー準備編ー
今日は経営コンサルタントになるためのステップの概要を、自分の経験交えてご紹介したいと思います。
「コンサルになりたいけど何から手をつければ分からない」といった方にご参考になれば幸いです!
また、以下の内容は中途の方の「転職」が念頭になっていますが、
新卒の採用活動でも一般論として参考になる部分はあるかと思いますので、
学生の方もどうぞご覧ください。
****************************************************
<転職のステップの全体像>
コンサルになりたい!と思ってから、大きく必要なステップは
①準備
②転職活動
③クロージング
の3つです。
スムーズにいけば最短3ヶ月程度で転職できるかと思いますが、
準備にかかる時間や転職活動がうまくいくかどうかで期間は大きく前後します。
私が初めてコンサルティング会社へ転職した際は、
少し休憩を挟んだこともあり、10ヶ月ほどかかりました。
新卒の就活と異なり、転職活動では明確な期日がないため、
疲れたら少し休んでから転職活動を再開、でも大丈夫です。
まずは最初の「準備」からご説明します。
****************************************************
<パートナー探し>
コンサルになりたい、と思ってもすぐ転職活動!というわけにはいきません。
転職活動に臨むにあたっての準備が必要です。
準備を始めるにあたってまず必要となるのがパートナーです。
転職活動は一人で進めるよりも、協力者がいた方が間違いなく成功率が高まります。
3ヶ月以上、仕事と並行して準備・転職活動を進めていれば、体力だけでなく精神的に辛い状況になることもあります。
そんな時、悩みや苦労を語れる人がいる家族や友人の存在はとても助かるものです。
またコンサルの知人がいれば、リアルな仕事の内情や採用の状況など、有意義な情報が得られるでしょう。
さらに、コンサル転職にあたっては「転職エージェント」の活用をお勧めします。
転職エージェントとは、転職希望者と企業の仲介役です。
・募集している企業の紹介
・面接の日程調整や採用条件の交渉など企業とのやりとり
・履歴書、ESの添削や模擬面接
・ほか転職活動における各種アドバイス全般
など転職活動を進める上で手厚いサポートを受けられます。
エージェントの報酬は転職成功時に入社先の企業から支払われるため、
転職者側は無料で利用できます。
ですので使っておいて損はない、使わないと(コンサル業界は特に転職活動にクセがあることもあり)転職のハードルはかなり高い、かと思います。
自分自身、専門的な知見や各コンサルティングファームとのコネクションを持つエージェントがいてくれたからこそ、
安心して転職活動を進め無事内定をもらうことができました。
****************************************************
<自己分析>
パートナーを見つけたら次は「自己分析」です。
自分のこれまでのキャリアを振り返って
・自分の強み/弱みは何か
・どんな課題を、どのように解決した経験があるか
・なぜ経営コンサルタントを目指すのか
・どんな課題を解決できるコンサルタントになりたいか
など、自分自身を分析します。
後の履歴書や職務経歴書の作成や、面接の準備でもこの内容をさらに深掘り・補強することになります。
このタイミングで自己分析を行うのは、
自分が転職を目指すコンサルティングファームを定めるために必要であるため、というのと、
そもそも本当に自分が経営コンサルタントになりたいのか、適性があるのか、という大前提を確認するためです。
この自己分析は以後の転職活動を進める上での軸となるので、焦らずしっかり取り組みましょう。
前述のパートナーに協力いただきながら進めれば、
第三者視点での意見からより精度の高い分析ができるかと思います。
****************************************************
<目標設定>
自分自身を理解して軸が明確になったら、
転職活動における目標を設定しましょう。
経営コンサルタントと一口に言っても、コンサルティングファームは
・サービスの内容:戦略系、業務系、IT系、総合系、人事系etc
・対象とする顧客:大手企業、中堅〜中小企業
など特徴、強みが個々あります。
さらに外資系か国内系か、老舗か若いファームか、などの要素も考えると選択肢はかなり多くなってきます。
そうした中で、自分はどんなコンサルティングファームへ入りたいのか、個社名でも業界の括りでも良いので決める必要があります。
自分がコンサルに転職しようとした時にまず躓いたのがここでした。
前述の通りコンサルティングファームは大小含めかなりの数があります。
その特徴も中々分かりづらく、初めは自分がどこに向いているのか、もイメージしきれない、という状況でした。
この時、転職エージェントや経営コンサルタントの知人に相談し、コンサル業界の全体像や各社の特徴を聞きながら、自分が目指す方向性を固めていきました。
また、目標として「いつまでに」という期限感も設定する場合があります。
ただし、基本的には期限はかっちり設定する必要はないというのが私見です。
期限を意識しすぎると、転職活動が順調に進まない場合の焦りに繋がり、
本当は目指していないファームを妥協して選んでしまう、などの弊害も起こり得ます。
やむを得ない事情があってある時期までに転職が必要、などでない限り、
「転職活動は◯ヶ月で終わらせる!」とは無理に考えず、
自然体に活動する方が良い結果に繋がるかと思います。
冒頭でのご説明の通り、疲れたら少し休憩しても良いんです。
妥協せずにじっくりと、自分のペースで転職活動は進めましょう。
****************************************************
<自己研鑽>
転職活動を始めるにあたっては「自己研鑽」も必要となります。
自己分析を行なって自分の強みが見えてくれば、
「履歴書を出していざ面接に臨もう!」という気持ちになるかとしれません。
その前に、自己研鑽として最低限「ケース面接練習」(フェルミ推定含む)と「WEBテスト対策」が必須です。
コンサルティングファームでは、面接者の論理的思考力・課題解決力を見るために「ケース面接」と呼ばれる手法の面接が行われます。
ある企業の現状、直面する問題が示され、限られた時間で問題の解決方法を検討して面接官へプレゼン、さらに面接官からの質疑に答える、というものです。
このケース面接をする上でポイントになるのが、
経営を分析する上でのフレームワークを理解して活用すること、
そして「定量的」に事象を捉え解決策を示す・効果を算出する、ということです。
後者には「フェルミ推定」を使うことが多いです。
ある前提を自分で仮置きし、求めたい数量や金額などの構成要素を分解して、概算で算出することをフェルミ推定といいます。
ケース面接もフェルミ推定も初めはとっつきにくいですが、慣れれば次第に上達するので、練習あるのみです。
また、新卒の就活活動でもお馴染みのWEBテストも足切りで使われることが多いので、
こちらも予め勉強してからエントリーされることをお勧めします。
****************************************************
ここまでが転職活動を本格的に始める前の「準備」でした。
2度コンサルティングファームへ転職した身としては、やはり1度目の準備が特に大変でした。
「コンサルになりたい」と考えてから実際に履歴書を1社目に提出するまでに、2ヶ月ほどかかりました。
準備を進める中で、「本当に自分はコンサルになれるのか」「転職はうまくいくのか」など不安に思うこともありました。
皆さんも同じ場面が訪れるかもしれません。
そんな時は1人で抱え込まずに是非パートナーに相談してみてください。
準備する中で一人で不安になり、問題に直面するなどして「やはり転職はやめておこう」と気持ちが後ろ向きになってしまうことは、とても勿体ないと思います。
自分はなぜコンサルになりたいと考えたのか、初心に戻ってモチベーションを高めるためにも、
不安に感じたことは周りの力を借りて解決しながら転職活動を前に進めましょう。
このブログも、そんな苦労されている方の一助となれば幸いです。
それでは、次の記事ではいよいよ「転職活動」の本番についてご説明します!
【ご挨拶】経営コンサルタントを目指している方へ
最近、「経営コンサルタント」が就職・転職先として人気になっています。
「企業が抱える課題を解決するというやりがいのある仕事ができる」
「頭のキレが鋭い上司、同僚に囲まれ、自分自身を成長させられる」
「年収が高い」
などポジティブに捉える人がいる一方で、
「何をしているか分からない」
「口を出すだけで実行してくれない」
「高級派遣」
など否定的に見られることも多い仕事です。
私自身、元々は事業会社(*商品やサービスを提供する事業を行っている会社。コンサルティング会社は”非”事業会社という整理)に新卒で入社し、
やはりコンサル達を掴みどころのない、よく分からない人達、とかつては認識していました。
しかしふとしたきっかけから、経営コンサルタントを志望し、苦労しつつも何とかコンサルティング会社へ転職することができました。
元々が華やかなキャリアや学歴、深い専門性や強みなどがあったわけではないので、転職後も苦労しましたが、何とか昇格もして、さらに大手の外資系のファーム(*コンサルティング会社のこと)へ転職することができました。
コンサルとして働いてみて、当初の想像と一致する部分、一致しない現実などありますが、トータルで考えれば間違いなく経営コンサルタントになってよかった、と考えています。
優秀な同僚や上司、部下(優秀過ぎるのも辛いところですが、、)に囲まれ、日々切磋琢磨する中で自分自身を大きく成長させられる素晴らしい環境です。
そしてクライアント(*お客様)が抱える複雑で難易度の高い課題を解決するご支援ができることは、何よりの喜びです。
このブログでは、そんな凡人の自分がどうやって経営コンサルタントになったのか、
転職活動での経験や、コンサルとして働く中での気づき、個性溢れるコンサル達の日常のエピソードなどをご紹介します。
「経営コンサルタントって気になるけど、いまいちよく分からない」
「経営コンサルタントってどうすればなれるのか知りたい」
など、コンサルに興味はあるけれど、転職までは踏み出せない方や、転職活動中の方向けに、有意義な情報が提供できればと思っています!
あなたも経営コンサルタントを目指してみませんか?
どうぞお付き合いください!